類聚メモ帳PART2

更新はすごい不定期です。

しとどの窟(いわや)に行ってきた

伊豆山神社を出た私たちは、次に「しとどの窟(いわや)」という場所を目指すことに。

しかし・・・思いっきり迷った。

まず「しとどの窟(いわや)」が当然だがナビで出てこない・・・

そこでシートバックポケットに入っていた道路地図を見ながら行ったのですが、最初の曲がる場所を思いっきり間違えて、逆方向の熱海駅方面に行ってしまいました。

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そこでもう一度、伊豆山神社まで戻り、地図を見直して、曲がる場所を再確認。

熱海から一路、奥湯河原に抜け、椿ラインを目指しました。

友達のナビゲートで、なんとか湯河原方面には行くことができたものの、今度は奥湯河原付近で再び曲がる場所を間違え、Uターンしたり、停車して地図を見直したりと、迷いまくり。

それでもなんとか椿ラインの方向へは、行くことが出来ました。

あまりにも迷って疲れたので、途中、不動滝という滝があり、トイレと駐車場があったので、休憩がてら見に行くことにしました。

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わりと大きな滝でした。

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お土産屋さんがあるものの、閑散としていました。

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ほんでもって車に乗り込み再出発。椿ラインを走ります。

この椿ラインは、バイク乗りたちに人気らしく、この日もたくさんのバイクが走行していました。

我々の車の背後にも、途中、アベックのバイクがずっと追走。

先に行ってもらってよかったのですが、ずっとうねうねカーブで、抜かさせるポイントなし。

あんまり見通しの悪い場所で止まって、抜かさせるとかえって危ないだろうし、迷惑だろうと思い、そのまま進みました。

なんかバイクというのは、車よりも速く細やかに動くことができるので、私は怖いです。

もしかしたら、車同士よりもバイクとぶつかる可能性の方が高いのではないのかと日々思っているので、バイクの動きには要注意です。

まあ、我々の後ろについていたアベックのバイクは慎重派でしたので、私も動きがよくわかりましたから、危険は感じませんでしたが。

そして、彼らは椿台手前の途中の広いカーブで追い抜いていきました。

ふう。

◆ ◆ ◆ ◆

ほんでもって「しとどの窟」の入り口となる椿台付近へ到着。

椿ラインから右折すると、「しとどの窟」の入口となるのですが、付近にちゃんとした駐車場はなく、ちょっと道路が広くなっている場所があるので、ここに車を置いて、歩いていきます。

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バス停もありますが、閑散としていました。

このトンネルをくぐると・・・

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こんな場所に出ます。

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道路はここで車両通行止め。

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どうせ行き止まりなので、ここら辺りに車を止めてもよさそうでした。

ここで「ししどの窟」の説明を。

「しとどの窟」というのは、この山中にある岩窟なのですが、石橋山の戦いで敗れた頼朝が、ここまで逃げてきて、追っ手から逃れるために、隠れたという伝説があるのです。

絵画の題材にもなるほど有名な話ですが、一応、その舞台がこの「しとどの窟」というわけです。

この時、平家方の武士であった梶原景時が、大将の大庭景親に命じられて、この岩窟を探った時、頼朝らの姿を見つけておきながら、「ここには誰もいない」と報告して、わざと逃がした、というエピソードがあります。

これは『吾妻鏡』(鎌倉幕府の公式記録)にも書いてあることなので、おそらく本当・・・かな?と思われます。

景時は、なぜ頼朝は見逃したのか。

早くも平家の世は終わりに近いと思っていたのか・・・

ともかくも、景時は頼朝が生きている頃は重用され、特に源平合戦では義経の監視役という重要な役目を果たしました。

そのおかげで、義経ファンからは、義経を讒言(ざんげん)した大悪人として扱われ(いわゆる判官びいき)、古典や歌舞伎なんかじゃ、そのイメージです。いや、今でもあんまり好かれない人物でしょう。

でも、景時は武士として、そして頼朝の側近としては大変優れていて、幕府の創設に大きな貢献をした人物です。頼朝は彼を非常に信頼していました。

しかし、それだけに頼朝の死後にはじまった政治闘争のなかで、頼朝の後ろ盾を失った景時はまっさきに失脚し、一族は悲劇的な最期を遂げます。

それはそうとして、さっそく「しとどの窟」へ行ってみましょう。

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「しとどの窟」へは、入り口から20分ほど歩かなければなりません。

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距離としてはたいしたことないのですが、山道でずっと下るのです。

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静かな誰もいない山中を下ること約20分。

ようやくつきました。

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ここが「しとどの窟」。暗くて、あんまり写真はとれませんでした。

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頼朝が隠れた伝説の余韻は、今やあまり感じられません。

どういうわけか、その後、この岩窟は弘法大師やら地蔵信仰の霊地となり、ここへ行く道沿いにはたくさんの大師像などの石仏がならび、岩窟にもたくさんの石仏が並んでいます。

上からは、水が流れ落ちています。

幽玄というよりも、ちょっと不気味な感じがしました。

まあ、でも頼朝が平家方から逃れて、ここに潜んだと伝えられるのは800年以上も昔のこと。

そういう伝説の地ってことで、まあ一度は見ておきたい場所でした。

今回の目的地はすべて終わり。

静岡なり埼玉に遠出した時とは違い、神奈川なので、いつもよりだいぶ早い時間に全日程を終えてしまいました。

帰りはここから箱根側へ抜けて、小田原厚木道路経由東名高速道路で帰りました。

途中、道の駅箱根峠で休憩。

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私が来るといつも閑散としています。

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駐車場の台数はあまり多くないのですが、いつも空いてます。

「ゆっくり走ろう天下の険」 籠をかついだ人がチャーミングですね。

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帰りはあんまり渋滞にもつかまらず、わりと早く帰ることができたのでした。

(おしまい)

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