江の島に行ってきた1(江の島観光の聖と俗)
いろいろ難しいことがひと段落したので、気分転換に伊勢原の大山に行こうと思いました。なぜ大山かと言うと、自分は大山に行ったことがなかったからです。大山と言えば、古くからの山岳信仰の地で、今も東京を中心に大山道とか大山街道といった道が残っています。我が家の近くにも大山道があります。その大山に行ってみたいという興味はかねがねありましたが、なかなか行く機会もなかったのでこのたび行こうと思ったわけです。
大山は中腹の大山阿夫利神社下社まではケーブルが伸びていますが、そこから山頂の本社までは軽い登山のような形になります。私はそこで登山になるなら、いつもの重いコートはやめてウィンドブレーカーの方が良いと思い、カットソーの上に、フリースを着て、その上からウィンドブレーカーを着ました。しかし、これが間違いの始まりでした・・・
家を出るとき、家の者に「そんな格好じゃ寒いよ」と言われましたが、私は「大丈夫、大丈夫」と言って家を出ました。しかし、小田急線の駅に向かうためのバスを待っているとやはり寒いこと、寒いこと。思えば1月の真ん中で、まだまだ寒さが続く中、薄いウィンドブレーカーではやはり寒かったのです。
都会の町中でもこんなに寒いのに、この格好で大山に登ることはできるだろうかと、この頃から不意に不安になり始めました。
それでも小田急線の駅につくまでは、大山に行くつもり満々でしたが、小田急線のホームに上がるとき「片瀬江ノ島方面」という表示が目につきました。これを見て、私は思いました。今日は少し失敗だったな、大山は出直すことにして、今日は江の島に行き先を変更しよう・・・と。
江の島は海沿いですから、それほど寒くないでしょう。風はあるかもしれませんが、山と違って江の島は町なので、寒ければどこかに入ればいいわけです。私はこうして江の島に行き先を変更し、相模大野で乗り換えて江の島に向かいました。
しかし、行き先は変更になりましたが、大山も江の島も同じ特徴があります。それはどちらも江戸時代に庶民の寺社参詣地としてとても栄えたということです。先に述べた大山道と同じように、鎌倉の周辺には江の島道が存在します。そしてそのようなルーツを持つ江の島の今の姿を考えてみるのも面白いと思ったのです。
江の島への交通機関は、江ノ電、湘南モノレール、小田急江ノ島線と3つもありますが、一番海岸に近いのは小田急線です。これが小田急の片瀬江ノ島駅ですが、センスのないデザインです。
境川を挟んですぐに江の島が見えます。
シーズンオフの江の島は割合空いています。これは国道134号をくぐるアンダーパスですが、ハイシーズン、特に夏は海水浴客も混じり、非常に混雑します。
私は鎌倉の出身なので江の島には何回も行きましたが、あのハイシーズンの猥雑さが嫌いです。今はシーズンオフで人もこの通り少なく、良い感じです。
船に乗れば、階段の上り下りをせずに稚児ヶ淵まで行くことができますが、この船はシーズンオフはかなり不定期運航です。この日も運休でした。
江の島に架かる橋は弁天橋と言います。この時間帯は車道の方も交通量が少ないです。
いよいよ江の島が近づいてきました。
次は弁天橋のたもとから辺津宮へ向かって歩きます。
→江の島に行ってきた2(弁天橋たもと~辺津宮~中津宮)