類聚メモ帳PART2

更新はすごい不定期です。

今日のクモさん

寂しい一人暮らしなので、身近な生き物にさえ、孤独を慰めるものとなってしまう。 先週ぐらいから見つけたベランダのジョロウグモ。 今日は洗濯物を干す際に、とうとうその正体を間近に見ることに成功。 IMG_0989.JPG

正面から見ると、クモの巣は半分壊れている?こちら側から見て、左側の網がない状態。

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クモの種類はやはりジョロウグモであった。 IMG_0990.JPG

 

写真だとわかりづらいが、すでに黄色と黒の複雑な模様が表れている。 こうして拡大した写真だとかなり大きく脚も立派に見えるが、実物はまだまだかなり小さい。 幼体あるいは亜成体である。 5月頃孵化したものと考えて、まぁ標準的な生育であろう。 それにつけても巣が汚い!

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ジョロウグモはあまりこの巣の環境にこだわらない、というか無頓着なのか、ゴミを片づけたり、巣を張り替えたりということはせず、無秩序に巣を拡大していく。 だから、野山なんかの巨大ジョロウグモが、ものすごい広範囲に、二重三重に巣を張っていて、それが隣接する他のジョロウグモの巣と合わさって、巨大なクモアパートのような状態になっているのを、私は子どもの頃に何回か見たことがある。 あれはすごかったなぁ・・・ 空一面がジョロウグモの巣であった。 そのせいか、イソウロウグモのような他のクモがちゃっかり、ジョロウグモの巣に潜んでいて、おこぼれを頂戴している場合もあるようだ。 私は物が片づけられない人は嫌いだ。 ぜひジョロウグモにも、いちいち巣をたたむ、綺麗好きなオニグモを見習ってほしいものだ。

 

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だけど、この日の発見はそのジョロウグモの巣の下にあった。 ベランダの下の排水口付近に、別のクモが巣を張っていた。

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ヒメグモ? 円網ではない棚状の巣である。

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その巣をよく見ると、なんとダンゴムシがひっかかっている! IMG_0987.JPG

 

それも巣にはクモの至近に2匹。 さらに巣の下に、すでに食べられてカラとなった死骸が2匹。 明らかにダンゴムシをクモが食べている。 それもダンゴムシ捕獲の営業成績が良いようで、このクモはダンゴムシでここまで大きくなってのであろう。 ダン専だ。 というより、クモって、ダンゴムシ食べるの!? それよりもダンゴムシはどうやって捕まったのか。 ダンゴムシはご存知の通り、地表を歩くはず。 いくら巣がこの通り、地表には近いとはいえ、ダンゴムシがここまで来るからには、クモが捕らえて、ここまで持ち上げてきた、としか思えない。

 

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謎が深まる。 そこで、もう一度、よく観察してみると・・・ IMG_0994.JPG

 

クモの至近にいるダンゴムシ、さきほどまで丸まっていたのが1匹動いている。 IMG_0995.JPG

 

「助けてー!」 とコミカルな漫画のキャラクターみたいに手足をジタバタさせている。 まだ、生きている! なおさら、どうやって捕まってしまったのか、インタビューしたくなる。 すぐにパソコンを起動し、インターネットで検索。 Yahoo!の検索窓に「ダンゴムシ クモの巣」と入れて、検索すると、まず同じ状態を目撃し、疑問を持った人たちの質問サイトへの投稿やブログの記事などが出てくる。 さらにいろいろキーワードを追加してみると、まず画像等からクモがオオヒメグモであることがわかった。 全国で普通に見られるクモだそうだ。 そしてダンゴムシの不思議は、Wikipediaにその答えが乗っていた。

 

オオヒメグモ(大姫蜘蛛) Parasteatoda tepidariorum (L. Koch, 1841) は、ヒメグモ科のクモで、人家で極めて普通に見られるクモである。不規則網を張り、地表や壁を歩く昆虫などを捕獲する。 ・・・ その網は立体的に糸を貼り合わせたもので、不規則網と言われる。獲物を捕獲する部分はそれらの糸の最下部にあり、地上を歩くものを獲物としている。卵嚢は網につるし、子グモは親の網の中でまどいを作る。年間を通じてさまざまな段階のものが見られるが、産卵は夏を中心に行われる。これはこの種の耐寒性の発達と結びついている。 その網は見苦しくて掃除の対称となる方の典型である。他方、個体数が多く、家庭での衛生害虫の天敵としては重要である。
Wikipedia―オオヒモグモ―の項目より

 

なるほど、このクモは意外なことに、飛んでいる羽虫というよりは、地表や壁沿いを歩く虫なんかがもともとのターゲットのようだ。 だからか! 昔、小学校や中学校なんかでこの種のクモを見ると、水道の下や側溝なんかに巣を張っていた。 後半の記述が面白い。 確かにこのクモの巣は、「汚いなぁ・・・」と思うようなところでよく目にする。 掃除をしていたら、よく箒で払われてしまうような存在だ。 また、別の項目にこんな記述があった。

 

・・・これに対して、オオヒメグモのカゴ網の場合、大部分の糸には粘液がついていない。その代わりに、糸が土台に付着する部分の狭い範囲に粘液がついている。これは、土台の部分を歩いている虫がくっつくようになっているものである。歩いている虫がここに粘りつき、暴れると土台のところで糸が切れ、糸は張力で引き上げられる。そうすると、虫はそれに引かれて吊り上げられてしまう。したがって、オオヒメグモの網には、往々にして地上性の昆虫が捕らえられている。
Wikipedia―ヒメグモ科―の項目より

 

イメージがわかないが、すごい興味深いことが書いてあった。 要するにクモがダンゴムシを引き上げるのではなく、糸に獲物が触れると、自動的に獲物が引き上げられる、というのだ。 すごい! その瞬間を見てみたい! この不思議は、別のWebサイトにも書いてあった。

 

立体的なクモの巣は、大部分の糸には粘液が付いていないのですが、地面に付いている糸の部分には粘液が付いています。地面を徘徊する虫が この粘液に付いている部分に触れてもがくと地面に付いている部分が切れて糸の張力で上に引き上げられるのだそうです。
河合果樹園―果樹園の虫たち―より

 

その他、様々なサイトを見た結果、オオヒメグモの中空に張られた巣に虫がひっかかることはほとんどなく(獲物を捕らえる粘着性がないため)、餌をとるための粘着性の糸は地表にあり、よって餌はほとんど徘徊性の昆虫となるそうだ。 ということは、ダンゴムシが餌となっているのは、オオヒメグモからしてみればなんでもないことであるのだ。 この子がダン専なのではない。 しかし、何気なく見つけたクモの、すごい不思議にびっくり! ヒメグモの存在は、昔から身近であったが、彼らがそんな仕組みで獲物を捕らえていた、なんて今の今まで知らなかった! いつか、アリか、ダンゴムシを使って、その様子を観察したいのだが・・・ スマホを持ち歩いて、ポケモン探すより、ずっとずっと面白いことが自然にはたくさんあることを知った、日曜日でした。

 

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7月の夕食 とりあえず一年に一回はウナギが食べたい。 IMG_0970.JPG

・・・とは言え、スーパーに行ったらどれも高い。 ということで、2つだけ残っていた中国産のかば焼きを2つとも購入。 うな丼を作る。 しかし、タレをかけすぎて、なんかいまいち。 あれ、この失敗は去年もしているような・・・ どうせ食べるなら、高くてもいいから、ちゃんとしたお店でうな重食べたいな。 お刺身定食。

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炊飯器がよくないのか、保温にしたまま二日目を迎えるとご飯が臭い。 まぁ、食べられないわけじゃないけど。おいしいご飯が食べたい。 サービス残業、風呂敷残業ばかりで、夕食がカップラーメンの日も。

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焼きうどん。最近はすでにカットしてある野菜ミックスが売っていて、便利。 IMG_0984.JPG

だけど、付属の鰹節が、粉みたいので残念。 あー、どっか寺に行きたい・・・ ついでに温泉も・・・

(おわり)