数日前に気づいたのだが、アパートのベランダにあるエアコンの室外機の下に、一匹のクモがいつの間にか巣を張っていた。
近寄ってよく観察したいのだが、空がバックになり、小さいクモは影となってしまい、よく見えない。
そこで、このたび、写真を撮ってみた。
・・・とは言え、カメラの先には隣家があるので、その方向へカメラが向かないように撮ると、こうやって下から見上げる形となってしまった。
もうちょい拡大。
クモの種類はなんであろうか。
幼体か亜成体であろう。
まだまだクモは小さい。
ジョロウグモの気がしたが、今日、洗濯物を干そうと近づいたら、警戒して巣を揺らしたので、ユウレイグモであろうか。
いずれにせよ、写真を分析。
案外、巣が汚い。
よく見ると埃がいっぱいついている。
室外機の近くだから?
とにかく、このシルエットは間違いなくジョロウグモだ。
模様もそんな感じ。
すでに、だいぶ成体に近い形と模様をしている。
・・・ということは、秋も深まれば、このクモもあの美しい黄色と銀色の模様をつけて、ぷっくりとお腹を膨らませるだろう。
▼参考に下の画像は、昨年に晩秋の厚木・飯山で撮ったジョロウグモの写真。
ちなみに秋の頃になると、クモの巨大化に合わせて、巣も巨大化し、糸もかなり強力になる。
洗濯物を干す関係上、あまり大きな巣を張られると困るのだが・・・
それ以前に、秋までこの巣が残っていればいいが・・・
室外機の下とは言え、案外、台風などで吹き飛んでしまう場合も多い。
今のところ巣には食べかすや脱皮ガラがついていて、収穫はまずますのようだ。
私の部屋から漏れる明りにつられて、虫がやってくるのだろう。
かわいそうなのは、この上にある室外機が稼働すると、かなりガタガタと揺れること。
クモの巣も気の毒なくらい、揺れる。
そもそもこのエアコン、古いのか、パワーがないのか、冬も夏もぜんぜん効かない。
だからあまりエアコンを使わないように、とは思うのだが、これから本格的な夏がやってくる以上、そうもいくまい。部屋は風通しが悪く、この扇風機だけではどうも無理なのだ。
だけど、ここ数日は暑さが和らぎ、エアコンを使う機会がなかったから、クモにとっては静かな休日となったことであろう。
ついでに自分も連続した休日出勤から解放され、久々の休日となった。
◆ ◇ ◆ ◇
クモの生態は面白い。
というか、クモの生息域に地域性がある気がする。
自分が生まれ育った神奈川は、とにかくジョロウグモの天下であった。
庭や林の木々はもちろんのこと、空を見上げれば電線の間、人家の軒先、ときには玄関先にまで巣を張る。
稀にコガネグモがいた時はびっくりしたが、それくらいジョロウグモだらけであった。
次に住んだ東京にはクモ自体を目にしなかった。
そして今住む埼玉は、ジョロウグモも多いが、オニグモが結構たくさんいる。
オニグモは夕方になると、現れてきれいな円網をせっせと作る。
このオニグモは神奈川ではあまり見なかったから、このオニグモが新鮮だった。
しかし、オニグモが夕方になると巣を張るのは、なじみ深い話であるが、ひとつ自分にはこのオニグモの生態に疑問がある。
それは近くを走る東上線の駅にこいつがいっぱいいるのだが、彼らは夕方の帰宅ラッシュ時、大勢の人たちでごったがえす、駅の屋根の付近、蛍光灯の近くでせっせと巣を張っている。
さて、明るい蛍光灯のもと、彼らはどうやって夕方の訪れを悟るのであろうか?
◆ ◇ ◆ ◇
今日の昼ご飯はおそば。
久々の休みで、やっと散らかっていた部屋をきれいにすることができた。
それはともかく、ツバメとかこうしたクモとか、人間の生活に身近な生き物を見ると、なぜかとても安心するのはなぜだろうか。
そんなことを考えた静かな日曜日でした。