類聚メモ帳PART2

更新はすごい不定期です。

雨の大雄山最乗寺へ行ってきた

これは自分にとって最高の場所を見つけてしまったかもしれない・・・

この週末は、飛行機ウォッチングをする計画で、成田へ繰り出す予定でした。ところが土曜日は、あいにくの雨。せっかく成田に行く以上は、やっぱり晴れの日に撮りたい。

ということで、飛行機メンバーズは解散して、またの機会を待つことにしました。そこでポッカリ空いてしまった予定。車にも久しく乗っていないし、ということで、前々から気になっていた天狗信仰(修験道)がある神奈川県は南足柄市にある大雄山(だいゆうざん)最乗寺(さいじょうじ)というところに行くことにしました。

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最乗寺は小田原の北方、神奈川県南足柄市の足柄山麓にある寺院です。

足柄山と言えば、

♪まーさかり、かついで、金太郎ー

の童謡で知られる場所なわけですが、ここ最乗寺は中世期の室町時代に建立されたと伝えられる曹洞宗の古刹で、「道了尊」の通称で知られています。

このお寺の歴史や信仰はいろいろと深く、大正期にはこのお寺への参詣鉄道が敷かれています(いまの伊豆箱根鉄道大雄山線)。

しかし、そういった歴史や信仰の詳しいことは、次回に筆を譲るとして、今回はこの季節ならではのこのお寺の持つ魅力を一生懸命伝えたいと思うのです。

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◆ ◆ ◆ ◆

自宅から出発し、東名高速道路大井松田インターチェンジをおりて、約20~30分ほど。

山道の終点の駐車場に車を止めました。

折からの強い雨に難儀しましたが、車を降りた瞬間、そこには思わずため息をつくような景色が広がっていました。

それは雨に濡れる新緑に包まれた境内。

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山々には白い霧がかかり、まさに「深山幽谷」という言葉が似合いそうな幻想的な光景が広がっていました。

私はネクラな人間なので、雨とか霧とかこういう雰囲気が大好きです。

一気に私は大雄山最乗寺に惹きこまれてしまいました。

強い雨のせいか、参詣客もまばらで、境内は休日なのに静寂に包まれていました。それがまた良い。

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そんな魅力を写真でお伝えしようと思ったのですが、折からの強い雨と光量不足でどうも良い写真が撮れない。

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気合を入れて一眼をもってきたのがまだ幸い。

しかし、私の写真撮影の技術不足も響き、寂しげな、それでいてどこか幽玄・幻想的な雰囲気がどうも写真に反映されない・・・

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それでも、こういった暗さや・・・

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絶え間なく響く雨音のリズムは、私をとにかく惹きつけました。

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本堂にも上ることができましたが、熱心に拝んでいる人がいたので、ちょっと遠慮して、外から見るだけにしました。

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新緑の境内は美しく・・・

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堂宇も落ち着いた佇まいです。

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雨は時折強くなったり、弱くなったり・・・

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服やカメラは濡れ、レンズには水滴が付き、とにかく難儀しましたが、雨が降っていなければ、この素晴らしい場所とは出会えていなかったわけですから、雨を恨むこともできず・・・

ただ、びしょ濡れになりながら、カメラを向けるのでした。

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結界門をくぐり・・・

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石段をのぼると・・・

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道了尊を祀る御真殿につきました。うわっ、思いっきり斜めになった・・・画像処理すべきだった・・・

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御真殿からは祈祷のための大般若経の転読(てんとう)らしき響きが聞こえてきました。

太鼓や木魚をリズミカルに打ちならし、独特の声で大般若経を転読するのを生で聞いたのははじめてかも。

註:転読(てんとう/てんどく)

長い経典を巻の最初の部分だけ読んで、全部読んだことにすること。対義語は真読(しんとう/しんどく)。600部ある大般若経の転読は、古来より広く行われる。

ところでこのお寺は、本堂の雰囲気といい、御真殿の様子といい、信仰の形態といい、どことなく可睡斎と同じような雰囲気を持っています。

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可睡斎曹洞宗ですし、同じように天狗権現の秋葉山三尺坊を祀っています。

それにしても、ここまで似ているとは・・・

境内には大きな下駄がたくさん奉納されています。この由来もまた次回・・・

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この暗さがいいんですよ・・・

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写真だと難しいんですけどね・・・

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この日は結局、雨でどうにもならず、このあと東京へ帰りました。

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今回、こんな感じでテキトーに写真だけの記事にしたのは、ここにはまた来るつもりでいるから。

自宅から道路が混んでいなければ所要時間は1時間半程度、また境内の駐車場は大きいので、そんなに来るのは大変ではありません。

今度は晴れた日を狙って、ちゃんと堂宇の写真を撮りたいと思っています。

ちなみに御真殿横の授与所で、道了尊の御影札を入手しましたが、このことに関してもまた次回に譲ります。

いやぁ、私にとっては、この最乗寺との出会いは本当に特別なものでした。

だから、晴れの日、雨の日、新緑の季節、紅葉の季節・・・

今後、いろいろな姿の最乗寺を見たいと思いました。

というわけで今回はとりあえずこんな感じで。

(おわり)