蓮華寺をあとにした私たちは一路、長浜方面へ向かいます。
米原から
国道8号線(長浜バイパス)をひたすら走り、北へ向かいます。このあたりまで来ると、道路の案内標識には「
敦賀」や「福井」といった地名が見え、関西というよりは
北陸地方の匂いがしてきます。実際にこのあたりは豪雪地帯ということで、気候的にも
北陸地方に近いということになりましょう。木之本付近で福井へ向かう道と分かれ、さらにその先で
敦賀へ向かう道を右に折れて賤ヶ岳に向かいます。位置としては琵琶湖のもっとも北側の奥まった場所で、
滋賀県の区分の中では湖北地方と呼ばれています。
賤ヶ岳はこの琵琶湖の北端に位置する山で、その頂上近くまではリフトが通じています。
さっそく、リフト乗り場の駐車場に自動車を止め、リフトに向かいます。
駐車場から歩いていくとご覧のような杉並木のうっそうとした山に入ります。
「賤ヶ岳リフト」と書いてあったにも関わらず、私はロープウェイのようなものを想像していたので、本当にこんなところにそんなものがあるのだろうかと不思議な気分でいました。
すると・・・
現れたのはまさにリフト。
スキー場とかにある一人乗りのリフトです。これで山頂を目指すわけです。少し驚きました。
それでも乗ってみると面白いです。
足が地面や草につきそうな場所から、やや高いところまで、ゆっくりゆっくりリフトは進んでいきます。
ちなみに登山道もあります。
上につきました。時間としては5分くらいでしょうか。
琵琶湖の北側が見えます。このあたりは湖と山が非常に接近しているのがよくわかります。
ここで賤ヶ岳のスポット説明です。
[スポット] 賤ヶ岳(しずがたけ)(滋賀県長浜市)
旧木之本町(きのもとちょう)と旧余呉町(よごちょう)の境界に位置する(現在は長浜市)。南西は琵琶湖、北は余呉湖に挟まれている。東麓は北国街道が通り、北陸地方とを結ぶ重要地である。また付近は塩津を経て敦賀へ至る塩津街道と北国街道の分岐点であり、賤ヶ岳の下を新・旧のトンネルが走っている。
天正11年(1583)、織田信長が本能寺の変で戦死した後、残された家臣たちによる主導権争いで羽柴秀吉と、柴田勝家が争った賤ヶ岳の戦いの舞台である。賤ヶ岳の戦いは、この戦いで活躍した秀吉方の家臣たち(福島正則・加藤清正・片桐且元・脇坂安治・加藤嘉明・平野長泰・糟谷武則)である「賤ヶ岳七本槍(しずがたけのしちほんやり)」で有名である。
賤ヶ岳の戦いの結果、
柴田勝家に勝った秀吉が信長の後継者として主導権をとることに成功し、秀吉政権がここから始まるわけです。ちなみに負けた
柴田勝家は越前、北庄城(きたのしょうじょう)へ逃れますが、秀吉に攻められ自害します。この時、妻の
お市の方も一緒に死んでいます。
お市の方は、信長の妹です。もともと北近江の
戦国大名・
浅井長政(あざいながまさ)に嫁いでいましたが、長政が信長に背き、
姉川の戦いで負け、
小谷城で自害すると、未亡人となってしまいました。
そうして今度は信長家臣だった
柴田勝家のもとに、信長死後に嫁ぎましたが、今度は秀吉に夫をやられてしまったわけです。もともと
お市の方が
浅井長政の嫁いだのは、浅井氏と信長の同盟のためで、勝家との再婚は秀吉の仲介であったと言われています。
お市の方の人生からは戦国時代の女性の過酷な運命がわかります。
お市の方は大変な美人であったと伝えられ、長政とも勝家とも仲睦まじかったと言われています。
長政との間には三人の女の子がいました。彼女らが俗にいう「
浅井三姉妹」で、長女が秀吉の側室となった茶々、次女が大津城の戦いで有名な
京極高次の室、初。そして三女が
大河ドラマにもなった
江戸幕府二代将軍秀忠の室で、三代将軍家光のお母さんの
江(ごう)です。
しかし、女性は史料が少ないので、史実は見え難く、そのためにあのドラマはあんな感じになってしまいました。今の清盛のほうがずっといろいろ勉強になるはずなのですが・・・
大河ドラマはとにかく視聴率と評判重視なようです。
反対側は
余呉湖です。
帰り
もリフトに乗っていきます。帰りの方が怖いです。
リフトが動いている間は、なんとも言えない哀愁がこもったメロディが流れています。
しかし、静かな斜面をのんびりと降りていくと、人間関係の汚濁と苦悩にまみれた東京での日常を忘れさせてくれます。
木々の間からは風が流れ、なんとなく秋を感じさせます。加えて日が暮れるのが早くなった曇り空もどこか哀愁を漂わせます。
そんなこんなで降りてきました。
ちなみにこれは借りたレンタカーです。新しい
トヨタ・ヴィッツです。
やはりこのサイズは運転がしやすいです。小回りが利くし。
普通に走っている分は山道でも高速でもパワー不足を感じることはありませんでした。
結構、踏み込んだのですが、それでも燃費がすごい良い!
私の乗っているギャラン・
フォルティスとは大違いです。
でも、気になるところもありました。
まずワイパーが一本。
途中、雨がパラパラと降ってきたのでワイパーを作動させたら盛大な拭き残し。かえって前が良く見えない。
ワイパーが一本のせいなのか、それともラバーが傷んでいるのか・・・
幸い、その先は降らず、ワイパーの出番はありませんでしたが・・・
あと、なんとなくブレーキペダルと、
フットレストの間が狭いように感じます。
というか、
フットレストがどこにあるのかわかりませんでした。
それから、私の座席の調節位置が悪いのか、ブレーキがクイッとかかってしまいます。
もうちょっとゆっくり減速したいのに、クイッとかかってしまいます。
まあ、昔借りた
日産・マーチでブレーキのかかりが悪いのもあったので、それよりはマシですが・・・
文句ばかり言いましたが、ちょっと気になる(ワイパーを除けば)程度の話で、全般的には運転しやすい上に、よく走ってくれました。運転しやすいと、駐車とかが楽で、気分も楽です。
日本の道路事情を考えると、我が家にもこんなコンパクトカーが一台欲しいです。
さて、この日はこれで終わり。
宿泊先のホテルへ向かいました。
(つづく)
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▼ワイパーは大事だよ