類聚メモ帳PART2

更新はすごい不定期です。

黒部ダムに行ってきた

夏の思い出にと、休暇を利用して長野県の方に行ってきました。かねてから長野・富山県境にある関西電力黒部ダムを見たいと思っていて、去年も行こうと思っていたのですが、その時は出遅れてしまい、着いたときには駐車場が満車になっていて、入場制限がかけられており、時間をかえてリベンジするもやっぱり駐車場の空きがなく、断念したのでした。 今年は朝5時に宿泊先を起きて、6時に出発という入念な準備をした結果、無事黒部ダムを見ることができました。夏季のハイシーズンは、このように駐車場が満車になることにより、途中の道で入場制限をやっている場合があるため、自家用車で黒部ダムを行く人は注意が必要です。 IMG_5561.JPG 私たちは6時に宿泊地を出発し、長野道豊科インターチェンジから大町市へ向かいました。 IMG_5557.JPG 途中の道では稲穂がきれいです。 IMG_5558.JPG 関電トンネル内はトロリーバスで進みます。トロリーバスとは電車のように電気の通った架線から集電して動くバスのことです。長いトンネルでは排気ガスが問題となるため、このような方式をとっています。このトロリーバス乗り場が下の写真の扇沢駅です。自家用車が入れるのはここまでです。 IMG_5605.JPG ついたのは9時頃でしたが、この時はまだ駐車場にはたくさん空がありました。 下の写真は帰路につく頃の写真(12時頃)のものですが、この時はすでに駐車場はこの通りです。 IMG_5604.JPG 先にも述べたとおり関電トンネルはトロリーバスに乗っていきます。 IMG_5601.JPG 15分ほどで黒部ダムにつきます。ここから階段を上っていきます。 IMG_5559.JPG 展望台につきました。さっそく黒部ダムが見えます。 IMG_5561.JPG 黒部ダムは、黒部川の上流にある関西電力の発電用ダムで、標高約1400mの場所に位置し、ダムの堤体高は186mにものぼります(日本一)。主な目的は産業用電力(北陸地方のアルミニウム製錬)の供給のためで、このダムの発電所は「黒部川第四発電所」であるため、「黒四(くろよん)ダム」の通称でも親しまれています。 1956年に着工、関電トンネル掘削の際の破砕帯(水を通しやすい)との格闘といった難工事の末、1963年に完成しました。戦後の高度経済成長を支える重要な電源としての黒部ダムは、多くの技術者や作業員の努力の末にできたものと言えましょう。その様子は映画「黒部の太陽」の題材にもなり、近年ではNHKの番組「プロジェクトX」によって多くの人に知られるところとなりました。 ダム自体は富山県立山町に位置していますが、工事資材や人員・機械等の搬入は長野県側(大町)からトンネルを掘って運び込みました(関電トンネル)。富山側から自動車でこのダムへ行くことはできません。このかつての工事用道路を一部利用した長野から富山へ抜ける山岳観光ルートを立山黒部アルペンルートと呼びます。長野県大町市扇沢駅からトロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ、路線バスなどを乗り継いで、富山県立山町に抜けるルートです。扇沢駅から黒部ダム駅までが工事用資材搬入のために作られた関電トンネルを利用し、その先は観光ルートとしてダム完成後に新たに作られたものとなります。 ダムによってできた湖は黒部湖と呼ばれています。 IMG_5563.JPG 現在でこそ、基幹電源は原子力や火力が多くの割合を占めていますが、日本で電気が普及し始めた明治後半は水力発電が火力発電を上回っていました。これは送電技術の発達により、数キロ離れた場所からの大規模送電が可能となったからです。戦後期の前半においても、大規模発電が可能な水力発電の地位は変わっていませんでした。 水の落差(高低差)によりタービンを回して発電する水力発電は、急峻な日本の河川には向いているということになりますが、黒部川は特にそれにあてはまったようです。 北アルプスが抱え込む豊富な水量のみならず、標高2924mの場所に発し、日本海までたった85kmで駆け下りる急峻な黒部川水力発電に非常に適していました。この黒部ダム黒部川第4発電所黒部川に貯めた黒部湖(総貯水量は2億立方メートル)の水をつかって33万5000キロワットを発電することができます。他にも黒部川には発電所がいくつかあります。 立山連峰の切り立った山々が見事です。 IMG_5565.JPG 黒部ダム展望台の場所で標高は1500mあります。しかし、あまり涼しくありませんでした。トンネル内はひんやりするのですが・・・ IMG_5568.JPG ここからケーブルカーに乗って黒部平を目指します。 IMG_5595.JPG ものすごい角度です。ここから一気に300mほど登ります。 IMG_5596.JPG 黒部平につきました。山々が綺麗です。 IMG_5600.JPG 黒部ダムは、こうして北陸・関西地方への電力供給を担う一方、夏季は観光地としてもなかなか重要な様子です。 ただ、自家用車でいくと先ほどのように駐車場の問題があるので、場合によってはバスなどの公共交通機関を利用する方が良いのかもしれません。 (終わり)
るるぶ立山黒部アルペンルート’13 (国内シリーズ)

るるぶ立山黒部アルペンルート’13 (国内シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング
  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: ムック