類聚メモ帳PART2

更新はすごい不定期です。

かんなみ仏の里美術館へ行ってきた1

先週の土曜日、静岡県田方郡函南町かんなみちょう)桑原地区に仏像を展示する美術館ができましたので、行ってみることにしました。桑原地区に自分が研究している鎌倉北条氏ゆかりの仏像があることを知ったのは偶然なのですが、今までお寺のお堂に納められたいた仏像群が美術館の展示という形で展示されるからにはこれは見に行かなければなりません。そこで友達を誘い、車で静岡は函南へ向かいました。 かんなみ仏の里美術館は、JR東海道線函南駅から2kmほど北にある桑原(くわばら)集落にあります。 自動車以外だと交通は不便な場所にあると言えるでしょう(バスか何かあるのかもしれませんが)。 私たちは車で行きました。だいたい沼津インターから40分程度といったところですが、函南駅の周辺は道が細く、車で行っても多少難儀しました。 IMG_5225.JPG できたばかりの建物は、なかなか立派で良いデザインをしています。 インテリアもなかなか上品でモダンなものでした。 チケットは大人300円です。受付で聞くに仏像展示室内では説明がいっさいないので、まず資料室に行き、ボランティアの人の説明を聞いてから展示室に行くと良いですよとのことでした。 それで資料室に行くと、ボランティアの方が仏像のこと、桑原地区に残された仏像群の由来について教えてくれました。結構、自分が事前に調べて知っていたこと以外のことも説明やパネルに出ていたのですか、惜しいかなそのことを記したパンフレットや図録的なものがあれば良いと思いました。メモをとらなかったので、詳しいことは忘れてしまいました。 資料室を出ると、展示室へ向かいます。展示室内もまた良い感じでガラス越しではありますが、仏像群を間近に見ることができます。 この美術館に収蔵されている仏像群は計24体で、中世期のものを中心とした貴重なものです。 阿弥陀如来座像および両脇侍立像(観音・勢至両菩薩) 鎌倉期・国重文
薬師如来座像 平安期・静文
十二神将立像 鎌倉~室町期・および江戸期の後補 県文
聖観音菩薩立像 平安期・県文
地蔵菩薩立像 平安期・県文
不動明王立像 町指定文化財
毘沙門天立像 平安期・県文
空海上人坐像 町指定文化財
・経巻上人座像 町指定文化財
これら24体はいずれもかつては桑原集落の地区持ちでした。桑原の地に伝わったこれらの仏像群は地区の有志によって明治時代に長源寺(美術館の近くにあります)の裏山に建てられた桑原薬師堂に安置されていたのですが、これが2008年に桑原地区から函南町へ寄付されました。そして、これらの仏像群を展示するためにできたのが「かんなみ仏の里美術館」なのです。 (続く) →かんなみ仏の里美術館へ行ってきた2